人気ブログランキング | 話題のタグを見る

イギリスの食、イギリスの料理&菓子 ricorice.exblog.jp

好きなリンク先を入れてください

イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

イングリッシュワイン ~セドルスコム プレミア・ブリュット 2010~


イングリッシュワイン ~セドルスコム プレミア・ブリュット 2010~_e0038047_13153732.jpg
                      (グラス協力:アイシュ http://www.eisch.jp/

イングリッシュワインは、基本的に大量生産されているわけではなく、
家内制手工業的な造り方をされていることもあり、
明記せずとも総じて自然な味わいのワインが多いように感じます。
もちろん中には、明確にバイオダイナミック(ビオディナミ)で
ブドウ栽培&ワイン生産を行っているところもあり、
そのひとつはセドルスコム/Sedlescomb Organic Vineyard
イースト・サセックスにあるワイナリーです。

そのセドルスコムが手がけるスパークリングワインのひとつが、
このプレミア・ブリュット(日本未入荷)。
小川(creek)のような、す〜っと喉を通り過ぎていく清らかなワイン。
泡はパチパチはじけるようなものではなく、
きめ細かいやわらかい泡がするすると立ちこめてきます。
トラディショナル製法(シャンパーニュと同じ)で造ることもあり、
トースト香がするものの、前面に出て来るものでは決してなく、
飲み終わったときに、かすかに鼻腔をくすぐる程度。
やさしい、あくまでやさしいスパークリングワインです。
線が細いようでいて、こういった味わいや香りがへたれずに持続するあたりが
このワインの底力をいえるかもしれません。

ボトルの裏面にテイスティングノートがあり、
そこにはトロピカルフルーツを思わせる香りとありますが、
私が感じたのは、むしろ青リンゴ、それとほのかにライム。
でも決してシャープなものではなく、やっぱり、あくまでやさしい。
違いを言いたいわけではなくって
(それは飲むときの状況などによって変わってくるし)、
私が飲んだときの、このプレミア・ブリュットは、
どこまでも爽快感があった、ということです。

フードマッチング、と言いたいところですが、
このワインに関しては、このまま飲み続けたい。
あえて一緒に食べるとすれば、
レディーフィンガー(ピッテロビアンコ)あたりの白ブドウかな。
イングリッシュワイン ~セドルスコム プレミア・ブリュット 2010~_e0038047_131701.jpg

使用されているブドウは、セイヴァル・ブランが60%、ヨハニタが40%。
ちなみに2010年のこのヴィンテージは、世界13カ国170のワイナリーが参加した、
インターナショナル・オーガニック・ワイン・アウォーズで銀賞を受賞しています。

~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
ヴァージン アトランティック航空で「イングリッシュワインで乾杯!」コラム連載中
http://www.virginatlantic.co.jp/letsgouk/english-wine/



・当ブログ内の文章、写真、その他の無断転用、転載を固く禁じます。
by ricoricex | 2014-06-11 00:00 | イングリッシュワイン