ロンドンのレストランガイド『Eating & Drinking Guide』。
この最新版の巻頭に「Currently Trend」という記事があり、2013年のフードシーンを振り返る意味もこめて、ご紹介します。
トピックは7つ。それぞれにダイジェストな説明もつけてます。
01. Pop-ups/期間限定レストラン
再開発やトライアルによる、期間限定のレストラン。レンタル契約などの条件によって数年だったり、数カ月だったり。e.g. Jamie Oliver's Diner(ピカデリー・サーカス)
02. Underground restaurants/アングラ飲食店
Dining Clubとも呼ばれる。パーティ(といってもポッシュなものではない)などの際に料理を提供。友達の友達で料理の得意な人が。そのときだけ料理を作る、といった感じ。
03. Dude Food/デュード・フード
気軽な雰囲気の飲食店。供されるのは、ホットドッグ、バーベキュー料理、揚げ物といったアメリカンなもの。テーブルクロスなど余分な装飾がなく、時にはカトラリーすらないことも。
04. Burger joints/ハンバーガー
ここ10年、ロンドンではグルメバーガーが台頭。今年は食肉偽装スキャンダルなどがあり、素材表示により神経を使うようになったところも。アメリカからの上陸も相次いだ。
05. No-booking restaurants/予約をとらない店
ファーストフード店やカジュアルダイニングではない飲食店で、あえて予約をとらないところも。店側にとって痛いキャンセル対応策として救世主だが、果たしてこれからどうなるか注目。
06. Craft beers/クラフトビール
小さな醸造所で職人たちが造るビールが人気を博し、大手パブチェーンなどでもおくようになった(e.g. Young'sではMeantimeを用意)。
07. Chicken/鶏料理レストラン
スープ・レストラン(スープストック トーキョー、のような感じ)、フローズンヨーグルトショップに続く、ぱっと寄ってさくっと食べるスタイルの鶏料理レストランが増加。
04のハンバーガーと06のクラフトビールについては、
今秋、実際にロンドンを訪ねた実感として感じます。
個人的におもしろいなぁと思ったのが、02のアングラ飲食店。
こういう趣味と実益の間、というか、趣味と実益を兼ねたスタイルというのは、
以前の当ブログの記事“Cookistoはロンドンで市民権を得るか?”
http://ricorice.exblog.jp/21238198/
と同様、不景気が生んだ新しい飲食の形態だなぁと感じ入ります。
もうひとつ注目したいのが、05の予約をとらない店。
日本でもありますよね、あえて予約をとらない店。
お客は並ぶか、その場で確認し席確保が確実な時間に戻る、といった。
店側にとっては常に席は埋まっているわけですから、
(繁盛店)にとってはこんな都合のいいことはない。
でも、果たして客としてはどーかな?
私なんぞ並ぶのが嫌いなので、並ぶこと必至の時点で諦めちゃうからなぁ。
これがどういうことになるのか、こういうやり方が拡大するのか、
あくまで一部の店が実行するにとどまるのか、
皆目見当がつかないので動向を見守りたいと思います。
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