イギリスのクリスマスに欠かせないお菓子に、ミンス・パイがあります。
ミンス・パイとは、ミンスミートが入ったパイのことで、
ミンスミートはmincemeatと綴り、直訳すれば挽き肉を指します。
かつては文字通り、食肉をミンチにしたものが使われていました。
現在では、肉を使うことはなく、レーズンやドライフルーツ、スパイスなどを使います。
このミンスミート、市販のものもありますし、
自身で作ることが習慣化されてらっしゃる方は、何カ月も前に仕込まれますが、
多少なりともフレッシュ感を加えたいなぁと思い、
完成させたのがこのレシピです。
油脂は、バターを使っていますが、スエット(牛脂)の方がよりらしい。
イギリスでは、製菓材料として粉状のものが売られていますが、
日本だと、牛肉コーナーのすき焼き肉のところで買い求めるのが妥当。
スエット(牛脂)だけでも売られているので、それを使えばいいのでしょうが、
どうしても肉の画が浮かんで来て、食指が動かない。
スエット(牛脂)を使うのがベターとわかりつつ、
そんな理由で、結局、私の場合はバターを使うことで落ち着きました。
なんでもそうですが、自分で作るよさは自分好みにできるところにあって、
フレッシュ感は、生のリンゴを使うことで出しました。
リンゴはブラムリーなどのクッキングアップルがベストですが、
入手しやすいところだと紅玉など、とにかく酸味がしっかりあるものを使ってください。
また、このレシピでは入れませんでしたが、
ドライクランベリーを使うのも、新鮮な味わいでおすすめですし、
アーモンドの量を増やしてもいいかと思います。
モダンクラシックの基軸としてこのレシピを使い、
あとは自由にアレンジしてください。
伝統的なミンスミートの場合は何カ月も前に作りますが、
このミンスミートだと熟成を待たずにすぐに使えます。
もちろん熟成も可能で、冷蔵庫など冷暗所で保存すれば余裕で1年は持つので、
来年こそは!と考えるクリスマスの時期に次の年の分を仕込むのもアリです。
<材料>
リンゴ(紅玉)……1個(約200g)
レーズン……100g
ドライミックスフルーツ……150g
アーモンド……10g
オレンジピール……25g
レモンピール……25g
オレンジ……1/2個(使用するオレンジの搾り汁は大さじ2 1/2)
レモン……1/2個(使用するレモンの搾り汁は大さじ1)
三温糖……50g
シナモン……小さじ1/2
オールスパイス……小さじ1/2
ドライジンジャー……小さじ1/4
ナツメグ……ひとつまみ
ブランデー……大さじ1 1/2
バター……20g
<作り方(調理:20分 煮込み:15分)>
1. リンゴは芯を取り除き、粗みじん切りにし、鍋に入れる。
※リンゴは皮つきでよい。
2. レーズン、ドライミックスフルーツ、アーモンド、オレンジピールとレモンピールを粗みじん切りにし、1の鍋に入れる。
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