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イギリスの食研究家、食のダイレクター/編集者/ライターの羽根則子がお届けする、イギリスの食(&α)に関するつれづれ。chattex アットマーク yahoo.co.jp


by ricoricex

シュガーロード 〜飯塚 02〜


2012年11月12日、シュガーロード(長崎街道)探訪のひとつで訪ねた飯塚
黒ダイヤ」の亀屋延永さん、
福岡でおなじみのお菓子屋さんチェーン、さかえ屋さん
に続いて行ったのは、千鳥屋さんの飯塚本店。
チロリアンや千鳥饅頭で知られています。
福岡のコンビニエンスストアなどでは容器をスプーン入れに使っているところもちらほら見かけ、
その浸透度の高さがうかがえます。

子どもの頃、偏食がひどく、
お菓子でいうと、和菓子がダメで、和洋折衷タイプのものもダメで(カステラもダメでした)、
ビスケット、ケーキ、パイ、チョコレート、
そしてときどきいただきものでいただくゴーフルが好きでした。
神戸凮月堂やゴンチャロフ、そしてゴーフルとはいっていないけれど、
チロリアンは好きでした。
“チロ〜リア〜ン”というCMも、映像の記憶はないのですが、
音声の記憶は強く残っています。
東京で過ごした20年以上のうち、後半の10年は文京区の千駄木と目白台。
東大の近くや神楽坂など、行動範囲のなかに店舗があり、
ときどき郷愁にかられて買ったものです。

ところで、千鳥屋さんは、
メインの商品やブランドイメージは統一しつつ、
創業者の子孫たちそれぞれが、独立法人という形態をとっています。
飯塚本店があるのは、チロリアン
福岡市内に本店を構えるのは、千鳥饅頭総本舗
関西は、千鳥屋宗家。関東を中心に展開しているのは、千鳥屋総本家
ふぅ、ややこしい。
ここでは、とりあえず、その統括の意味も含め、
千鳥屋さんということで話を進めます。

シュガーロード 〜飯塚 02〜_e0038047_2120144.jpgシュガーロード 〜飯塚 02〜_e0038047_21201878.jpgなんといっても趣のある建物が素敵です。
創業は寛永7(1630)年。佐賀で、松月堂の屋号で本格開業。
昭和2(1927)年、現在の地で飯塚支店として、千鳥屋の屋号を冠したのが、千鳥屋の始まり。

中に入ると、これまた歴史を感じさせる造りで、
お店の方のマニュアルでない、素直な接客も好感。
お茶をいただき、しばしのんびり。
入ってすぐの右手に橋の欄干を思わせる看板がディスプレイしてあり、
尋ねたところ、昔、盗難に遭ったものの、
数年前に警察から連絡が入り、ン十年ぶりに戻ってきたそうです。
盗むのはどうか、なのですが、ともあれ、よくぞ戻してくださいました。

チロリアン、千鳥饅頭、カステラを購入。
話が元に戻りますが、飯塚で店をスタートしたときは、
千鳥饅頭、丸ボーロ、カステラの三品を専門に製造販売していたそうです。
シュガーロード 〜飯塚 02〜_e0038047_21204373.jpg


そして、もう1軒のお菓子屋さんに向かうのでした。

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【シュガーロード(長崎街道)】江戸時代に整備された脇街道のひとつで、小倉・常磐橋を始点に長崎まで続く道。江戸時代、鎖国体制の中、海外との唯一の窓口であった出島に届いた砂糖は、この長崎街道を経て、京・大坂、そして江戸へと運ばれて行きました。長崎街道は筑豊を通る道で、炭坑で栄えた頃には、菓子文化も大きく開花しました。

mon 12/11/12



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by ricoricex | 2012-12-04 21:21 | シュガーロード/長崎街道